女系天皇と女性天皇の違い
「女性天皇」というのは、読んで字のごとく、女性が天皇になることです。
それに対して、「女系天皇」というのは女性皇族の子供が天皇になることです。
たとえば、「愛子さま」が天皇になると「女性天皇」です。
もう少し詳しく書くと「男系の女性天皇」となります。
「愛子さま」の父親は「今上天皇(きんじょうてんのう)の徳仁(なるひと)様」です。
父親が皇族なので「愛子さま」が即位すると「男系の女性天皇」ということになります。
(「皇室=天皇陛下+皇族」と規定されているので、天皇陛下は厳密にいうと皇族ではない)
そして、「愛子さま」のお子様が即位した場合は、その人は「女系天皇」になります。
「愛子さま」のお子様が男の子の場合はその子が即位すると「女系の男性天皇」、
お子様が女の子の場合はその子が即位すると「女系の女性天皇」になります。
つまり、「女系天皇」といのは母親は皇族だけど、父親は一般人ということになります。
女性天皇: 女性の天皇のこと
女系天皇: 皇室女性と一般男性の子供が天皇になること
女性天皇の歴史
過去に女性天皇がいなかったのかというと、そんなことはありません。
過去に10代の女性天皇がいました。
同じ人が2回即位した例もあるので実質8人の女性天皇がいたことになります。
歴代の女性天皇
- 第33代 推古天皇(在位:592年~628年)
- 第35代 皇極天皇(在位:642年~645年)
- 第37代 斉明天皇(在位:655年~661年)、皇極天皇と同じ人
- 第41代 持統天皇(在位:690年~697年)
- 第43代 元明天皇(在位:707年~715年)
- 第44代 元正天皇(在位:715年~724年)
- 第46代 孝謙天皇(在位:749年~758年)
- 第48代 称徳天皇(在位:764年~770年)、孝謙天皇と同じ人
- 第109代 明正天皇(在位:1629年~1643年)
- 第117代 後桜町天皇(在位:1762年~1770年)
重祚(ちょうそ)とは?
一度退位した人が再び即位することを重祚(ちょうそ、じゅうそ)と呼びます。
そして、皇極天皇と斉明天皇は同一人物で、孝謙天皇と称徳天皇は同一人物ですが、「年号+天皇」という呼び方の慣習から2つの呼び方が存在しています。
今上天皇
現在即位中の天皇を、今上天皇(きんじょうてんのう)と呼びます。
そして、亡くなった後に○○天皇と呼ばれるようになります。
○○の部分には年号が入ります。
そのため、まだご存命にも関わらず「平成天皇」や「令和天皇」と呼ぶのは失礼に当たります。
なぜ女性天皇が誕生した?
過去の例を見ると、男系男子の後継者が幼いために一時的に女性天皇が即位し、男系男子が成長したら皇位を譲るというような場合がありました。
また、男系男子の後継者が複数いて誰が皇位を継ぐか決められないときに、一時的に女性天皇が即位し、その間に時間をかけて後継者を選ぶというようなことがありました。
女系天皇の歴史
過去には女性天皇が8人も誕生しています。
しかし、女性天皇の子供が即位した例は記録上ありません。
つまり、女系天皇は日本の歴史上に存在していません。
紀元前660年の初代天皇である神武天皇からずっと男系男子で血脈がつながっています。
途絶えさせるのはもったいない気がします。
でも、男系男子にこだわって皇族そのものが消滅してしまうのもどうかと思います。
不妊の問題なんかもありますから。
現在の皇室
現在、皇室で男系男子で30歳未満の若い人は悠仁(ひさひと)さま1人だけ。
- 悠仁さま(2006年9月6日生まれ、13歳)
天皇陛下の弟である秋篠宮(あきしののみや)さまのお子様です。
女性皇族で30歳未満の若い人は3人。
もう1人、絢子さま(1990年9月15日生まれ、29歳)という大正天皇のひ孫、今上天皇から見ると6親等離れた方がいたんですが、2018年に結婚して皇室を離れ、2019年に男の子を出産しています。
まとめ
皇室関係はルールを変えるには法律も変えないといけないので大変です。
今のところ選択肢としては
この4つですかね?
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