<!-- more -->
ハサミの切れ味を復活させる方法
ハサミは日常生活に欠かせない道具ですが、使っていると切れ味が悪くなってしまうことがあります。そんなときは、自分でハサミを研いで切れ味を復活させることができます。
ハサミが切れなくなる理由とは?
ハサミが切れなくなる原因は、主に2つあります。一つは「刃こぼれ」、もう一つは「汚れの付着」です。
刃こぼれとは、ハサミを使うたびに刃に小さな傷がついて、切れ味が悪くなることです。長く使っていると、刃の先端が欠けたり曲がったりしてしまいます。刃こぼれは、切るものの硬さや切り方によっても起こりやすくなります。
汚れの付着とは、ハサミで食べ物やテープなどを切った後、そのままにしておくと、刃に汚れや粘着剤が付いてしまうことです。汚れや粘着剤は、刃の隙間に入り込んで、刃の動きを悪くしたり、切りにくくしたりします。
ハサミを研ぐときの注意点とは?
ハサミを研ぐときは、研ぐ面に注意が必要です。ハサミの刃には、「小刃(こば)」と呼ばれる刃の表面に角度が付いている部分があります。この小刃の部分だけを研ぐようにしましょう。
ハサミは、2枚の刃の噛み合わせを利用して切れるようになっています。そのため、刃の裏側も研いでしまうと、2枚の刃が噛み合わなくなり、切れ味が悪くなったり、使えなくなったりしてしまいます。
ハサミを研ぐ最適なタイミングとは?
ハサミを研ぐ最適なタイミングは、小刃が摩擦などで傷ついて、細い線状の筋ができたときです。傷が深くなれば深く研がなければならないため、傷に気づいたときは早めに研ぐようにしましょう。
ハサミの正しい研ぎ方とは?
ハサミの正しい研ぎ方には、ポイントがあります。間違った研ぎ方をしてしまうと、切れ味が悪くなってしまう場合があります。ハサミを研ぐときは、怪我のないように注意して行いましょう。
準備するものは以下のとおりです。
- 砥石
- ドライバー
- 布
- 液状研磨剤
- 新聞紙
研ぎ方は以下の手順で行います。ハサミの種類によっては、簡単に分解できるものや、自分で研ぐことが難しいものもあります。ハサミを研ぐときは、取扱説明書を確認してから行うようにしましょう。
1. 砥石を水につける
まずは、砥石を水に浸します。砥石を水につけずに行うと、摩擦が強くなって滑りが悪くなります。10〜15分ほど水に浸して、砥石の色が変わるまでしっかりと水を含ませましょう。
2. ハサミを分解する
ネジで固定されているハサミの場合は、ドライバーを使ってネジを外して分解します。分解できないハサミは、できるだけ刃を大きく開きます。
3. サビや汚れを取る
ハサミを研ぐ前に、サビや汚れをできるだけ落とします。サビや汚れは、液状研磨剤で落とせます。布に適量を含ませてしっかりと磨き、磨き終わったら別の布でしっかりと拭き取りましょう。
4. ハサミを研ぐ
作業をするときは、砥石が滑らないように新聞紙などを下に敷いてから行いましょう。砥石にハサミの小刃の部分を当てて、均等に力を加えながら研いでいきます。
ハサミを研ぐときのポイントは3つです。
- 角度に気を付ける
- 力加減を均等にする
- とぎ汁を使う
ハサミを研ぐ角度としては、元々の刃の角度と同じくらいになるように意識しましょう。また、研ぐときは、押すときと引くときの力加減が同じくらいになるように心がけます。力加減が同じくらいになることで、刃の表面も均等になります。
力加減に大きな差が出てしまうと、切れにくくなる原因になるため、注意しましょう。砥石が乾いてきたら水をかけて、出てきたとぎ汁を使ってさらにハサミを研いでいきます。とぎ汁には砥石の粒子が含まれているため、全体にまとわせながら研ぐことで、研磨剤の役割を果たします。
5. すすぐ
研いだ後は、きれいな水ですすぎ、布で拭き上げて乾燥させます。水分が残っているとサビの原因になるので、しっかりと乾かしましょう。
6. 組み立てる
分解していた場合はねじを留めて元の形にもどしましょう
砥石を使わないハサミの手入れの仕方
砥石がないときは、身近にあるものを使ってハサミの切れ味を復活させる裏ワザがあります。
1. 汚れを取る
ハサミの切れ味が悪くなる原因の一つに、刃に付着した汚れがあります。特に、セロハンテープやガムテープなどの粘着剤は、刃にベタベタとくっついて切りにくくなります。そんなときは、消しゴムで汚れた部分をこすってみましょう。粘着剤と消しゴムが混ざって、ポロポロと取れてきれいになります。仕上げに、アルコールタイプのウェットティッシュで拭き取ると効果的です。アルコールウェットティッシュや除光液で拭いたあとは、乾いた布で水分をしっかりとふき取り、サビを防ぎましょう。
2. アルミホイルを切る
ハサミの切れ味が悪くなる原因のもう一つに、刃にできた傷があります。刃が欠けたり曲がったりすると、切れ味が悪くなります。そんなときは、アルミホイルを使って切れ味を復活させることができます。厚みがでるようにアルミホイルを折りたたんで、ハサミでゆっくりと10回ほど切りましょう。アルミホイルの成分であるアルミニウムは、金属の中でもとても柔らかいため、融点(固体が液体になり始める温度)が低いのが特徴です。ハサミで切ると、アルミニウムが摩擦で溶けて、刃の欠けた部分にくっついて補修してくれます。
3. 紙やすりで研ぐ
砥石がなくても、紙やすりでハサミを研ぐことができます。紙やすりを使う場合も、刃の表面に角度が付いている部分(小刃)だけを研ぎます。紙やすりの目が粗いと、刃に傷がついてしまうため、できるだけ目が細かいものを選びましょう。紙やすりで研ぐときは、刃の角度に合わせて、均等に力を加えながら研ぎます。
4. ドライバーを切る
ハサミでドライバーを切るようにして研ぐこともできます。ハサミの刃を大きく開き、ドライバーの鉄の部分にこすりつけることで、切れ味が復活します。ドライバーは、表面がなめらかで、サビていないものを使用します。特に、硬くて頑丈なクロームメッキのドライバーがおすすめです。ドライバーで研ぐときは、刃の角度に合わせて、均等に力を加えながら研ぎます。
5. 固形石鹸をぬる
固形石鹸をハサミにぬることで、石鹸の油分が刃につき、滑りが良くなります。また、石鹸をぬると、刃についている汚れが落ちて、切れ味が良くなります。ハサミに石鹸を塗ることで、サビ予防にもなりますが、食品用のハサミなど衛生品に使用するハサミに石鹸をぬることは避けましょう。
以上が、砥石がなくてもできる簡単な裏ワザです。これらの方法を試してみて、ハサミの切れ味を復活させましょう。また、ハサミの切れ味を長持ちさせるためには、用途に合ったハサミを使い分けたり、汚れや水分をそのままにしなかったり、湿った場所に保管しなかったりすることが大切です。ハサミのお手入れをして、いつでもサクサク切れるようにしましょう。
ハサミの安全な捨て方
ハサミを捨てるときは、刃をダンボールや新聞、厚紙などで包み、ガムテープで巻きつけて抜け落ちないようにします。ゴミ袋に入れたら目立つところに「キケン」などと注意書きをします。
ハサミをそのまま捨てると、作業員の方の怪我に繋がり危険です。捨てるときはしっかりとマナーを守りましょう。
このページは移転しました。