1000円札に「世界のナベアツ」の落書き
1000円札の野口英世の肖像画の下に「世界のナベアツ」という落書きが見つかり話題に。
走り書きのようなものが書き込まれたお札はたまに見かけますが、今回の事件では、プリンターのようなもので正確に印字されたものが複数枚同時に見つかっています。
誰かが計画的に行ったもののようです。
「世界のナベアツ」は野口英世に似ている
「野口英世」と「世界のナベアツ」、髪形とちょび髭の具合が確かに似ている気がします。
お札に落書きをするのは犯罪じゃないの?
「お金」を加工するのは違法だと思っていたのですが、「お札」に関しては取り締まる法律がないみたいです。
「硬貨」の場合は意図的に破損したりすると罪に問われます。
貨幣損傷等取締法とは?
貨幣損傷等取締法とは、貨幣を損傷することを禁じた法律です。
日本の硬貨はそれぞれ以下のような素材でできています。
- 1円玉: アルミニウム
- 5円玉: 真鍮
- 10円玉: 銅
- 50円玉・100円玉: 白銅
- 500円玉: ニッケル黄銅
金属相場は変動しやすいので時期にもよりますが、1円玉を作るのに2~3円程度のコストがかかるといわれています。
そのため、工業製品を作るときに、業者からアルミニウムを仕入れるよりも1円玉を集めてつぶした方がコストが安くなる場合があります。
「アルミニウムの原価+加工賃」で2~3円なので、アルミニウムだけで考えると原価は1円を下回る場合がほとんどです。
しかし、災害復興で建築材が大量に必要となる場合などに資源が高騰したり、社会情勢によっては相場が上昇したりします。
それらのことを見越して、「硬貨を潰すのは禁止」という法律があります。
1円玉を溶かして再利用するようなことが多発すると、国庫へは打撃となります。
現在400億枚程度の1円玉が流通していると言われています。
仮にすべての1円玉が世の中からなくなり、400億枚を作り直すとしたら1200億円のコストがかかります。
お札に落書きしたり破り捨てたりするのはセーフ
「硬貨」の場合は、硬貨としての価値を毀損するような行為をすると違法になります。
しかし、「お札」の場合は取り締まる法律がありません。
なぜかというと、「お札」の原料となる紙は結構いいものを使っているのですが、それでも原価が1000円を上回ることはまずありません。
「お札」を加工して転用するメリットがないので、普通はそんなことはしません。
だから、わざわざ取り締まることは想定しておらず、法律による規制がない状態です。
ただし、違法じゃないなら何をしてもいいという訳ではなく、想定の範囲外だからルール作りが追い付いていないだけです。
お札を破り捨てるような動画をYoutubeやTwitterに上げたらたぶん炎上します。
法的にはセーフでも、モラル的にアウトな行為は控えましょう。
「お札」のデザインが変わる
令和元年(2019年)の改元発表後、新紙幣の採用も発表されました。
2024年頃から新しいデザインのお札が登場する予定です。
新しいお札のデザインは
ナベアツのそっくりさん「野口英世」の1000円札が流通するのもあと数年ということですね。
北里柴三郎は誰に似ているだろう?
マギー史郎?
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