江戸時代から存在した?「やばい」という言葉の語源と由来
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「やばい」の意味と歴史
「やばい」という言葉は、不都合や危険を表すときに使う言葉ですが、最近はすてきな意味のほめ言葉としても使われるようになりました。この言葉の語源ははっきりとは分かっていませんが、形容詞の語尾の「い」は美しい・寒い・強いなどと同様のものだと考えられます。
「やばい」という言葉が登場したのは近代ではなく、江戸時代には既に存在していました。実際に十返舎一九の「東海道中膝栗毛」でも「やばなこと」という表現が用いられています。そして、当時も現代と同じように「悪い状況」「不都合な状況」といった意味で使われていたのです。
しかし、1990年代を迎えたころから「やばい」は肯定的なニュアンスの言葉としても使われるようになりました。現在では「やばい」といえば、「凄い」などの意味で使われることも多く、感嘆詞のような用いられ方をしていますよね。
「やばい」の語源と由来の説
「やばい」という言葉の語源や由来は諸説ありますが、はっきりとわかっていないのが現状です。いくつか存在する説の中でも、有力だと考えられている説を紹介していきましょう。
牢屋を語源とする説
昔は牢屋を守る看守のことを「厄場(やば)」と呼んでいました。そして、泥棒などの犯罪者にとって、厄場(やば)は当然ながら関わり合いたくない存在でした。そのため、状況が悪くなって厄場(やば)の世話になりそうな悪い状況のことを「やばい」と呼ぶようになったという説です。また、掴まって囚人となった後、よからぬことをしようとして厄場(やば)に見つかりそうになった時に囚人同士で「やば」と教え合っていたという説もあります。このように、元々は犯罪者たちの間で使われていた隠語だったと考えられています。
射的場を語源とする説
他には「射的場を語源とする説」も存在します。
昔は射的場のことを「矢場」と呼んでおり、江戸時代の矢場は一部で悪事の巣窟ともなっていたそうです。そのため、下手に矢場に近づいてしまうと、悪事に関与しているのではないかと、役人に目を付けられる危険もありました。そのような場所だったことから「やばい」と呼ばれるようになったという説です。
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