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アルディピテクス=ラミダス:最古の化石人類

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アルディピテクス=ラミダス:最古の化石人類

アフリカのエチオピアで発見された最古の化石人類の一つであるアルディピテクス=ラミダスは、約450万年前に存在し、直立歩行していました。彼らは学名で呼ばれ、その名前は現地の言葉で「根(ルーツ)」を意味します。

発見と特徴

発見の経緯: 1994年、アメリカのホワイト教授(カリフォルニア大学バークリー校)と日本の諏訪元氏(東大)らがアフリカのエチオピア、アワシュ川中流で約450万年前の猿人の一種を発見しました。当初は最古の化石人類とされていましたが、2000年代に入り、さらに古い化石人類の発見が相次いでいます。
歯の特徴: 発掘された歯などから、犬歯が退化したヒトの化石であることが判明しました。1994年に英国の科学誌『ネイチャー』で発表され、最古のアウストラロピテクスに先行する化石人類と認定されました。ただし、腰骨や脚の骨が未報告であるため、直立二足歩行には疑問が残っています。

アルディピテクス=ラミダスの全身像

2009年10月、諏訪元教授らの研究グループは、アルディピテクス=ラミダスの化石から全身像を復元しました。約440万年前の個体で、「アルディ」という愛称が付けられました。
彼女は身長120センチ、体重50キロ、脳の大きさは300~350ccで、アウストラロピテクス(約500cc程度)よりは小さく、チンパンジーよりに近いです。森で暮らし、木登りする一方で二足歩行も可能でした。これまで全身に近い人類骨格は「ルーシー」の愛称を持つ約320万年前のアウストラロピテクスのものが最古でした。

その他の発見

アルディピテクス=ラミダスの化石はエチオピアの約440万年前の地層から多数見つかっています。同じくエチオピアで見つかったアルディピテクス=カダッハも含まれます。
アルディピテクス=ラミダスは約700万年前に現れたサヘラントロプス=チャデンシスに次ぐもので、約420万年前に現れるアウストラロピテクスに先行しています。
彼らは直立二足歩行はできたがヒトより下手で、木登りは得意だったがチンパンジーよりは下手だったと考えられています。同時に出土する動物化石を分析すると、彼らが生活していた舞台は、森林と草原の双方が近くにある疎林であったことがわかります。

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