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ルビーとサファイアは実は同じ石?同じ鉱物なのになぜ色が違うのか?
宝石の中でも人気の高いルビーとサファイア。赤と青の色の違いだけでなく、価格や意味も異なりますが、実は同じ鉱物からできているということをご存知でしょうか?
今回は、ルビーとサファイアの違いについて、その成分や産地、歴史などを詳しく解説していきます。知っておくと、ためになる豆知識をお届けします。
ルビーとサファイアは同じ鉱物「コランダム」
ルビーとサファイアは、どちらも酸化アルミニウムの結晶からなる「コランダム」という鉱物です。コランダムは、不純物を含まない純粋な状態だと無色透明で、ダイヤモンドに次ぐ硬度を持ちます。
コランダムは、地中で不純物(元素)を含むと色が変わります。鉄を含むと青くなりサファイアに、クロムを含むと赤くなりルビーになるのです。その含有量は1%未満と非常に少なく、色の濃さや鮮やかさに影響します。
ルビーとサファイアの色の境界は、赤が主要色かどうかで決まります。赤が主要色のものはルビー、それ以外のものはサファイアと呼ばれます。サファイアは青色のものが一般的ですが、ピンクやオレンジ、イエローなどの色もあります。これらはファンシーカラーサファイアと呼ばれます。
ルビーとサファイアは、同じ鉱物で色違いということになりますが、その色の違いが価格や希少性にも大きく関わります。
ルビーは赤の宝石の代名詞
ルビーは、7月の誕生石で、濃い赤色が特徴の宝石です。日本では紅玉と呼ばれることもあります。ラテン語で赤を意味するルベウスからその名前が取られているという説が有力です。
ルビーは、古くから人々に愛されてきた宝石で、王座や玉座に飾られている宝石は、ほとんどがルビーだったと言われます。現在でも、ダイヤモンドに並んでその知名度は高く、誰もがルビーの名を一度は聞いたことがあるでしょう。
ルビーは、アジアが原産の宝石で、ミャンマー、スリランカ、タイ、ベトナムなどが主要な産出国です。特にミャンマーのルビーは、濃くて深い色合いが出ることからピジョン・ブラッドと呼ばれ、希少価値の高い宝石として扱われています。日本では、ピジョン・ブラッドを記載して販売するためには、ミャンマーが産地で濃い赤色をしていないと付けられないことになっています。
ルビーの価格は、その色や透明度、大きさ、カットなどによって変わりますが、一般的にはサファイアよりも高くなります。その理由は、ルビーの色を決めるクロムが希少な物質であるためです。市場では、ルビーの原価はサファイアの約5倍と言われます。
ルビーの色は、情熱や行動力、積極性などを象徴し、持っている人への愛情や情熱を表すとされています。また、邪気を払う力があるとも言われています。
サファイアは青の宝石の代表
サファイアは、9月の誕生石で、青色が特徴の宝石です。日本では蒼玉・青玉とも称されます。サファイアという名前は、ラテン語やギリシャ語で青色を意味する言葉に由来します。
サファイアは、古代から青い宝石の代表として人々に親しまれてきました。中世までは、サファイアといえばラピス・ラズリのことを指していたそうです。サファイアは、ミャンマー、カシミール、スリランカ、オーストラリアなど、いくつかの国々で産出されます。そのため、産出国によって色や透明度が異なります。
サファイアの価格は、その色や透明度、大きさ、カットなどによって変わりますが、一般的にはルビーよりも安くなります。その理由は、サファイアの色を決める鉄やチタンが比較的豊富な物質であるためです。市場では、サファイアの原価はルビーの約1/5と言われます。
サファイアの色は、慈愛や誠実、信頼などを象徴し、人を救済する力があるとされています。また、知恵や洞察力を高める力があるとも言われています。
まとめ
ルビーとサファイアは、同じ鉱物であるコランダムからできている宝石ですが、不純物の違いによって色が変わります。赤色のものはルビー、赤色以外のものはサファイアと呼ばれます。ルビーとサファイアは、価格や意味も異なりますが、どちらも美しく魅力的な宝石です。
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