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魔女裁判では、吊るしあげられた人が魔女かどうかに関係なく、魔女だと疑われた時点で人生が終わります。
この世に魔女など存在しない訳ですが、魔女ではないことを示すのは悪魔の証明です。
そして、「100kgの重りを足に付けて湖に沈め、浮いて来たら魔女、10分経っても浮かなければ非魔女」なんていうバカげた検査をするわけです。
沈んだまま死ねば「魔女ではなかった」となり、浮いたら「魔女だ」として火あぶりで処刑にされるわけです。
つまり、裁判にかけられた時点でどっちみち死にます。
現代ではさすがに相手を湖に沈めたりはしませんが、相手を社会的・精神的に抹殺するスラップ訴訟というものがあります。
スラップ訴訟とは
スラップとはStrategic Lawsuit Against Public Participationの略です。
訴訟をちらつかせて相手の言論を封殺することをスラップ訴訟といいます。
スラップ訴訟の例
たとえば、あなたの家の近くに産業廃棄物の処理施設ができたとします。
産廃業者が汚水を垂れ流して川が汚染されていることについて、周辺住民は抗議デモや署名活動を行いました。
すると、産廃業者は抗議活動に参加した人を一人ひとり名指しで批判し、名誉棄損だとして裁判で1億円ずつ請求していきます。
スラップ訴訟の効果
汚水を垂れ流している産廃業者が100%悪いとしても、それに対して批判をすると裁判を起こされる、1億円を請求される。
そうなれば委縮して抗議の声を上げづらくなります。
不当な裁判であり、抗議活動をした市民に非が無いとしても、判決が出るまでは膨大な時間がかかりますし、決着がつくまでの弁護士費用は自己負担になります。
肉体的・精神的に相当なストレスがかかりますし、非が無いはずの市民が和解金としてお金を払ってでも訴訟を取り下げてもらおうとするケースまで出てきます。
なにより、「あの会社に関わるとやばい」という共通認識ができあがると誰も抗議の声を上げられなくなります。
怖いですね。
終わりが無い可能性も
不当な裁判を起こされ、時間と労力をかけて戦います。
市民に非がないので当然ながら市民側が勝ちます。
しかし、これで終わるとは限りません。
別のいちゃもんをつけられて悪徳企業が新しい訴えを起こしてくることがあります。
企業側は裁判に勝つことが目的ではなく、相手に圧力をかけることが目的なので訴えの内容はなんでもいいんです。
極端に言えば「お前のかあちゃんでべそ」と侮辱された、みたいなどうでもいいことで訴えたってかまいません。
つまりは無限ループ、どちらかが「まいった」というまで終わりません。
そうなると組織vs個人の場合、資金力や人的リソースの面で個人の分が悪いです。
裁判に出席する為に仕事を休んだりを繰り返すと社会的な立場も危うくなっていきます。
そのため、訴えられた時点で終わり、目をつけられたら終わり。
そういう空気ができあがり、やはり抗議の声を上げられなくなります。
まさに魔女裁判。
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